「季節の節目を迎えるたびに、なぜか体がだるくて起き上がれない」
「毎年のことだからと我慢しているけれど、頭痛・肩こり・めまいがひどくなって辛い……」
こうした季節の変わり目に起こる原因不明の不調の背景には、気温や気圧など以外にも様々な変化に体が適応できなくなる
「自律神経の乱れ」
があります。心身を守るためにエネルギーを使い果たし、限界を迎えた体へ、この記事でお届けする季節ごとの原因とセルフケアのヒントがお役に立てれば幸いです。
まずはなぜ「季節の変わり目」に体調を崩しやすいのか?主な3つの主因
季節の変わり目の不調は、決して「気のせい」や「精神論」ではありません。
以下の3つの生理学的メカニズムが複合的に作用し、身体をオーバーヒートさせています。
以下は当院の臨床現場でもよく見られる、どの季節でも起こりうる代表的なものです。
① 寒暖差による自律神経のオーバーワーク(寒暖差疲労)
医学的なデータや各地域の医師会による啓発情報によると、
前日との気温差や、1日の最高・最低気温の差が「7℃以上」あると、
体温調節のために自律神経が過剰に働き、エネルギーを消費して「寒暖差疲労」を起こしやすくなることが分かっています。
【参照サイト】
URL:特定非営利活動法人 日本成人病予防協会「寒暖差疲労」
ですので前日との気温差が7℃以上あるような時期、あるいは1日の最高・最低気温の差(日内変動)が大きい時期は
血管を収縮させて熱を逃がさないようにする交感神経(活動・緊張モード)と、血管を拡張して放熱する副交感神経(休息・回復モード)のスイッチング頻度が異常に増えて
血管が締まったり緩んだりを繰り返す事で、自律神経が疲労します。
結果としてエネルギー切れを起こし、全身の強い倦怠感やだるさを引き起こす「寒暖差疲労」へと繋がります。
② 気圧の乱高下による「気象病(メテオロパシー)」
天候が不安定な時期は、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わります。
私たちの耳の奥にある「内耳の前庭神経」は、この気圧変化を高感度に感知するセンサーとしての役割を担っています。
気象病研究の第一人者である愛知医科大学の佐藤純医師らの研究によると、
気圧変化が内耳前庭部で受容されると、その情報が脳へと伝わり、自律神経系を過剰に興奮させることが分かっています。
これが近年「天気痛」とも呼ばれる現象で、脳へのストレス信号となって慢性的な頭痛やめまい、古傷の痛みなどを誘発します。
【参照サイト】
URL: 佐藤 純・天気痛ドクター 公式サイト
③ 環境変化による慢性的ストレスが限界を超えて、心と体が完全にエネルギー切れを起こした状態になる
新生活や年度の切り替わり、異動や家族の環境変化など、ライフスタイルの大きな変化は無意識のうちに強い心理的ストレスを生みます。
この緊張状態が続くと、抗ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌リズムが乱れます。
これが慢性的な疲労感、睡眠障害、免疫力の低下を招き、自律神経の乱れにダブルパンチを与えてしまうのです。
厚生労働省の健康情報(e-ヘルスネット)やメンタルヘルス指針においても、長期間の慢性的なストレスや急激な環境変化が限界を超えると、心と体が完全にエネルギー切れを起こす
燃え尽き症候群(バーンアウト)や自律神経の完全な枯渇状態に陥ることが医学的に指摘されています。。
【季節別】4つの変わり目ごとに潜む「不調の原因」と「特有のサイン」
ここからは各季節ごとにその特徴をまとめました。
「季節の変わり目」と言っても、時期によって体にかかる負担の質や、現れるサインは異なります。
それぞれの時期の特徴を正しく知ることで、先回りの対策が可能になります。
春から夏:ジメジメ高湿度と「冷房病」
梅雨時期のジメジメとした高湿度により、発汗による体温調節がうまく機能しなくなると、自律神経は熱を逃がしようと過剰反応します。
さらに7月に入ると室内での冷房が本格化し、外気温との温度差が10℃を超えることも珍しくなくなります。
これにより血管運動神経反射が乱れ、末梢循環不全、いわゆる「冷房病」を生じます。
主な原因
- 梅雨の高湿度
- 屋内外の激しい寒暖差
- 冷房による自律神経の乱れ
- 花粉症
- 新生活ストレス(五月病)
特有のサイン
- 体がむくむ
- 食欲が落ちる
- 冷房の効いた部屋にいると頭痛や肩こりがある
- 起立性のめまい
- 月経周期の乱れ
夏から秋:夏の冷え疲れと「秋バテ」
夏の間に冷たいものを摂りすぎたり、冷房で体を冷やし続けたりした「ツケ」がドッと出る時期です。
深部体温(内臓の温度)が慢性的に下がると、消化管の蠕動運動を支配する副交感神経の機能が低下し、胃もたれなど胃の不調を呈しやすくなります。
これに朝晩の涼しさと日中の暑さのギャップ、さらに台風の到来による急激な気圧低下が重なり、自律神経を直撃して深い疲労感を引き起こします。
主な原因
- 冷飲食
- 冷房による深部体温の低下(冷え疲れ)
- 台風による急激な気圧低下
- 夏の疲労の蓄積
- 寒暖差アレルギー
- 急激な日照時間の短縮
- 水分補給習慣の急低下
- 秋花粉
- 胃腸機能の低下
特有のサイン
- 朝起きられない
- 全身が重だるい
- 寝ても疲れが全く取れない
- 胃もたれ
- 食後の強い眠気
秋から冬:急激な乾燥と「冷え・日照不足」
気温が急降下して空気が乾燥し始めると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させ続け、交感神経が過剰に優位になります。
さらに冬至に向けて日照時間が減少することで、脳内の神経伝達物質である「セロトニン(幸福ホルモン)」の合成が低下します。
セロトニンは夜間に睡眠を司るメラトニンへと変換されるため、精神的な落ち込みだけでなく睡眠の質も著しく悪化します。
この時期に発症する不調は「SAD(季節性感情障害)」とも呼ばれます。
主な原因
- 気温の急降下
- 空気の乾燥
- 日照不足によるセロトニン分泌の低下
- 急激な気温低下による血管収縮
- 乾燥による粘膜バリア機能の低下
- 運動量・活動量の低下
- 暖房による室内外の急激な温度差
特有のサイン
- 手足が冷えて眠れない
- 首や背中がカチカチに強張る
- 理由もなく気分が落ち込む
- 過眠傾向
- 参照サイト
【参照サイト】
冬から春:激しい寒暖差と「新生活ストレス」
「三寒四温」と呼ばれる通り、冬の冷たい空気と春のポカポカ陽気が数日おき、あるいは一日のなかで激しく入れ替わり、1年の中で最も寒暖差疲労が蓄積しやすい過酷な時期です。
血管が緩んだり締まったりが最も多い季節。
これに加えて、新年度や新生活に向けた心理的プレッシャーや環境の変化が無意識の緊張を生みます。
さらに花粉や黄砂による免疫系の過敏反応も重なり、自律神経バランスは最も大きく揺らぎます。
主な原因
- 三寒四温による激しい寒暖差
- 新生活や環境変化による心理的ストレス
- 花粉・PM2.5アレルギー反応による免疫の乱れ
- 自律神経の「冬モード」からの切り替え遅延
- 冬の乾燥で傷んだ粘膜の回復遅延
特有のサイン
- イライラしやすい
- 頭がズキズキ痛む(片頭痛)
- 目の奥が疲れる
- アレルギー症状の悪化
- 入眠困難
- 動悸
【季節別】今日からできる!自律神経を整えるセルフケア
それぞれの季節の変わり目に合わせ、弱点となりやすいポイントを突いたセルフケアを行うことで、自律神経への余計な負担を最小限に抑えることができます。
【春〜夏】不調の原因に直結する!自律神経を整えるケア
梅雨時期のジメジメとした高湿度により、発汗による体温調節がうまく機能しなくなると、自律神経は熱を逃がしようと過剰反応します。
さらに7月に入ると室内での冷房が本格化し、外気温との温度差が10℃を超えることも珍しくなくなります。
これにより血管運動神経反射が乱れ、末梢循環不全、いわゆる「冷房病」を生じます。
梅雨から夏にかけて現れる様々なサインは、5つの具体的な原因から引き起こされています。
それぞれの原因をピンポイントで解消するためのケアを実践していきましょう。
「梅雨の高湿度」へのケア:常温の水・白湯で体内の水分を巡らせる
湿気が高くなると発汗による体温調節がうまく機能しなくなり、体の中に余分な水分が溜まって
「体のむくみ」や胃腸の「食欲不振」を引き起こします。
これを解消するには、常温の水や温かい白湯(約38℃)をこまめに飲むのが効果的です。
冷たい飲み物を避けて内臓の血流を促すことで、滞っていた巡りが良くなり、尿や汗として余分な水分をしっかり外へ排出しやすい体に整えることができます。
「屋内外の激しい寒暖差」へのケア:重ね着(レイヤード)で体温調節をサポート
外の暑さと室内の涼しさのギャップ(気温差10℃以上)が激しいと、体温を調節しようとして自律神経がフル稼働し、オーバーヒートを起こして「起立性のめまい」やだるさに繋がります。
外出時やオフィスでは薄手のカーディガンやストール、シャツなどを必ず携帯し、小まめに衣服を脱ぎ着して1枚分の体温調節を心がけてください。
「冷房による冷房病」へのケア:「3つの首」の温活で末梢循環を改善する
7月以降、冷房の効いた部屋に長時間いると血管が収縮し続け、末梢の血流が悪くなることで「頭痛」や「肩こり」、女性の場合は「月経周期の乱れ」を誘発します。
冷えをブロックするために、太い動脈が皮膚の近くを通っている
「首・手首・足首」
の3つの首を冷風から守り、温めることを徹底してください。
血管運動神経反射の乱れが防げ、筋肉の強張りや頭痛が楽になります。
「花粉症(アレルギー反応)」へのケア:早めの耳鼻科受診と防衛対策で免疫の乱れを防ぐ
春から初夏にかけての花粉(イネ科など)や黄砂によるアレルギー反応は、免疫系を過敏にさせ、自律神経のバランスをさらに崩す引き金になります。
この悪循環を断つためには、症状がひどくなる前の「早めの耳鼻科受診(初期療法)」が非常に効果的です。
早めにお薬を処方してもらうことで、自律神経を刺激する激しい目・鼻の症状を最小限に抑えられます。
合わせて、外出時のマスク・メガネの着用や、帰宅後に服の花粉を払い落とすといった徹底した花粉防衛対策を行い、体にかかるアレルギー・気象ストレスを根本から減らしていきましょう。
「新生活ストレス(五月病)」へのケア:就寝前の耳マッサージで脳をリラックスさせる
年度替わりや環境の変化、プレッシャーによる慢性的な緊張は、脳を興奮させて自律神経を常に戦闘モードにしてしまいます。
この精神的ストレスを緩めるには、就寝前の「耳マッサージ」が効果的です。
両方の耳たぶを軽く引っ張って上下左右に回したり、優しく揉んだりしてください。
耳周りには自律神経と深く関わる神経や血管が集まっているため、ここをほぐすことで脳の緊張がスーッと静まり、深い睡眠へと入りやすくなります。
【夏〜秋】夏のツケと秋バテを撃退!原因別のケア
夏の間に冷たいものを摂りすぎたり、冷房で体を冷やし続けたりした「ツケ」がドッと出る時期です。
暑くてたっぷりとっていた水分も急に気温が下がると汗をかかなくなるので体内でむくみの原因になります。
冷たいもので胃を冷やし、大量に飲んだ水分で胃酸が薄くなって消化が悪くなり、胃もたれなど胃の不調を呈しやすくもなります。
これに朝晩の気温差と日中の暑さのギャップ、さらに台風の到来による急激な気圧低下が重なり、自律神経を直撃して深い疲労感を引き起こします。
この時期特有の「朝起きられない」「寝ても疲れが取れない」といったサインは、以下の原因から引き起こされています。
原因に合わせたピンポイントな対策で、体を秋の環境に馴染ませていきましょう。
冷えと胃腸の低下を防ぐ!芯から体を温める「温活」ケア
冷房や冷たいものの摂りすぎによって深部体温(内臓の温度)が慢性的に下がった悪循環を断ち切るためには、
まずシャワーだけで済ませず、38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分(できれば20分)ゆっくり浸かって芯から体を温めることが大切です(低温サウナや、辛いものが得意な方はチゲ鍋なども効果的です)。
さらに、秋口からは氷入りの飲み物を完全にやめ、生姜や根菜類、発酵食品といった
「内臓を温める温性食材」を取り入れた温かいスープや食事を意識的に摂りましょう。
あわせて、胃の消化力が弱っているのでいつもより5回多く噛むようにすると、胃の負担が劇的に減り、食後の体調不良や疲労感が和らいでいきます。
「台風による急激な気圧低下」へのケア:内耳の血流を促すホットタオル&耳引っ張り
台風シーズン特有の急激な気圧低下は、耳の奥にある「内耳」を刺激し、脳に強いストレスを与えて深い疲労感や頭痛を引き起こします。
気圧の変化に振り回されないために、耳の後ろにホットタオルを当てて温めたり、耳たぶを優しく引っ張って回すマッサージをこまめに行いましょう。
内耳周辺の血流が改善されることで気圧センサーの過敏な興奮が落ち着き、天気による体調の乱れを防ぎやすくなります。
「夏の疲労の蓄積」へのケア:睡眠の質を高める環境づくりとプチ休息
夏の間、寝苦しさや暑さで削られた体力の消耗(疲労蓄積)が、秋口の「全身の重だるさ」として表面化します。
溜まったツケを払うためには、とにかく睡眠の質を上げることが最優先です。
夜は就寝の1時間前から部屋の照明を暗めに落とし、スマホの画面を見るのを控えましょう。
脳がスムーズに休息モード(副交感神経優位)へ切り替わるようになり、寝ても取れなかった疲れが毎朝リセットされやすくなります。
「急激な日照時間の短縮」へのケア:朝起きてすぐのカーテン開けと軽い散歩
夏に比べて日が落ちるのが早くなると、脳内の幸福ホルモン「セロトニン」の分泌が急激に減少し、自律神経のバランスが崩れて気分の落ち込みや「朝起きられない」原因になります。
体内時計をリセットするために、朝起きたらまずカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。
可能であれば、朝のうちに5〜10分ほど外を散歩するとセロトニンの合成が活発になり、夜の睡眠ホルモン(メラトニン)への切り替えもスムーズになります。
「水分補給習慣の急低下」へのケア:意識的な「ちびちび飲み」の継続
夏が過ぎて喉の渇きを感じにくくなると、水分補給の回数が一気に減り、無自覚の脱水(血液のドロドロ化)を招いてだるさや頭痛を引き起こします。
喉が渇いていなくても、1〜2時間おきにコップ半分の常温の水や白湯を「ちびちび」飲む習慣を意識して続けてください。
血液の巡りが保たれ、自律神経がスムーズに働くようになります。
「秋花粉(ブタクサ・ヨモギなど)」へのケア:早めの耳鼻科受診と防衛対策
秋はブタクサやヨモギといった背の低い雑草の花粉が飛び交う時期です。
春の花粉症と同様に、アレルギー反応は自律神経の多大なストレスになります。 「
秋の風邪かな?」と放置せず、早めに耳鼻科を受診してお薬を処方してもらうことが、秋バテを悪化させないポイントです。
外出時のマスク着用や帰宅時の手洗い・うがいなど、徹底した防衛対策で体への負担を減らしましょう。
【秋〜冬】冷えと日照不足を乗り切る!原因別のケア
気温が急降下して空気が乾燥し始めると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させ続け、交感神経が過剰に優位になります。
さらに冬至に向けて日照時間が減少することで、脳内の神経伝達物質である「セロトニン(幸福ホルモン)」の合成が低下します。
セロトニンは夜間に睡眠を司るメラトニンへと変換されるため、精神的な落ち込みだけでなく睡眠の質も著しく悪化します。
この時期に発症する不調は「SAD(季節性感情障害)」とも呼ばれます。
この時期特有の「手足が冷えて眠れない」「首や背中がカチカチに強張る」「理由もなく気分が落ち込む」といったサインは、以下の原因から引き起こされています。
原因に応じたセルフケアで、自律神経の過度な緊張を和らげていきましょう。
「気温の急降下・急激な気温低下による血管収縮」へのケア:背骨(胸椎)ストレッチで交感神経の興奮を鎮める
気温がガクンと下がると、体は熱を逃がさないために血管を収縮します。
これが「首や背中のカチカチな強張り」や、末梢の血流障害による「手足の冷え」を招きます。
この強張りをリセットするには、朝晩の「背骨ストレッチ」が効果的です。
四つん這いになり、息を吐きながら背中を丸め、吸いながら優しく反らせる動きを数回繰り返します。
自律神経の通り道である背骨(胸椎)のキワがほぐれることで血管の収縮が緩み、全身に血液が巡って手足までポカポカと温まってきます。
「空気の乾燥・乾燥による粘膜バリア機能の低下」へのケア:加湿環境の徹底とこまめな潤い補給
空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜バリア機能が低下し、ウイルスが侵入しやすくなるだけでなく、体表からの水分蒸発(不感蒸泄)が増えて無自覚の脱水を引き起こします。
これが自律神経のストレスを強め、だるさの引き金になります。 対策として、室内では加湿器を稼働させて湿度50〜60%をキープしましょう。
また、外出時にはマスクを着用して自分の呼気で粘膜の乾燥を防ぐとともに、常温の水や温かいお茶を15〜30分おきに「一口すする」ように飲む習慣を徹底してください。
常に粘膜を潤しておくことで、バリア機能が正常に働き、体への余計な刺激をブロックできます。
「日照不足によるセロトニン分泌の低下」へのケア:起床後30分以内の光浴とトリプトファン摂取
冬至に向けて日照時間が減少すると、脳内のセロトニン(幸福ホルモン)が不足し、「理由もなく気分が落ち込む」「いくら寝ても眠い(過眠傾向)」といった状態に陥りやすくなります。
これを防ぐには、朝起きて30分以内にカーテンを開け、窓際で5〜15分ほど太陽の光を浴びることが鉄則です。
晴天の屋外光は脳の体内時計をリセットし、セロトニンの合成を促すのに十分な明るさを持っています。
さらに、セロトニンの材料となる「トリプトファン」を多く含むバナナ、大豆製品(豆腐・納豆)、卵や乳製品を朝食に摂ると、より効果的に脳内のホルモンバランスが整います。
「運動量・活動量の低下」へのケア:日常に組み込める「ついで運動」と深い呼吸
寒さで外に出る機会が減り、運動量が低下すると、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎのポンプ機能が衰え、全身の血液循環が滞ってさらなる冷えや不眠に繋がります。
わざわざ外に出て運動しなくても、室内で「テレビを見ながらその場足踏み」や「歯磨き中のつま先立ち運動(カーフレイズ)」を1〜2分行うだけで十分です。
ふくらはぎの筋肉を刺激した後に、ゆっくりと深い腹式呼吸を行うことで、滞っていた巡りが改善し、自律神経が休息モード(副交感神経優位)へと切り替わりやすくなります。
「暖房による室内外の急激な温度差」へのケア:首元の保温(ネックウォーマー)と適切な暖房設定
暖房で暖まった室内から冷え切った屋外へ出るとき、あるいはその逆のタイミングで、体は急激な温度差(ヒートショック)に晒されます。
この刺激が自律神経を急激に緊張させ、血圧の乱高下や疲労蓄積を招きます。
外出時や帰宅時には、特に温度変化を感知しやすい首元を守るため、マフラーやネックウォーマーを「ドアを開ける前」に着用・脱着するようにしましょう。
また、室内の暖房温度は上げすぎず、20℃前後に設定してサーキュレーターなどで空気を循環させ、足元が冷えない工夫をすることが自律神経の保護に繋がります。
【冬〜春】三寒四温と新生活のプレッシャーに対応!原因別のケア
「三寒四温」と呼ばれる通り、冬の冷たい空気と春のポカポカ陽気が数日おき、あるいは一日のなかで激しく入れ替わり、1年の中で最も寒暖差の激しい時期です。
これに加えて、新年度や新生活に向けた心理的プレッシャーや環境の変化が無意識の緊張を生みます。
さらに花粉や黄砂による免疫系の過敏反応も重なり、自律神経バランスは最も大きく揺らぎます。 つらいことが多いですね、、、。
この時期特有の「イライラしやすい」「頭がズキズキ痛む」「目の奥が疲れる」「入眠困難や動悸」といったサインは、以下の原因から引き起こされています。
原因に合わせたピンポイントな対策で、心と体をスムーズに春の環境へ適応させていきましょう。
「三寒四温による激しい寒暖差」へのケア:日内変動に合わせたレイヤード(重ね着)と首元の保護
数日おきの気温激変や、一日のなかの激しい寒暖差に対して体温を調節しようとすると、自律神経がフル稼働してエネルギー切れを起こし、「頭がズキズキ痛む(片頭痛)」やだるさを引き起こします。
自律神経の無駄遣いを防ぐため、脱ぎ着がしやすい「重ね着(レイヤードスタイル)」は単純なことですが大切です。
また、気温の変化をキャッチしやすい首元をマフラーやストールで保護し、体感温度の急激な変化を物理的にガードすることが大切です。
「新生活や環境変化による心理的ストレス」へのケア:就寝前の「腹式呼吸」で脳の興奮を鎮める
引っ越し、異動、新年度の準備といった環境の変化やプレッシャーは、無意識のうちに脳を過剰に緊張させ、交感神経を優位にし続けます。
これが「入眠困難」や「動悸」「イライラ」の引き金になります。
この精神的ストレスを緩めるには、夜ベッドに入った後の「長く息を吐く腹式呼吸」が効果的です。
鼻から吸った時間の「倍の長さ」をかけて、口から細く長く息を吐き出します。
これを5回ほど繰り返すだけで、高ぶっていた脳の興奮がスーッと静まり、リラックスモード(副交感神経優位)へ切り替わって深い眠りにつきやすくなります。
「花粉・PM2.5アレルギー反応による免疫の乱れ」へのケア:帰宅直後の洗顔・うがいと早めの医療機関受診
春先のスギ・ヒノキ花粉やPM2.5、黄砂は、免疫系を過敏にさせて体に炎症を起こし、「アレルギー症状の悪化」とともに自律神経を大きく乱すストレス要因になります。
体への刺激を最小限に抑えるため、外出時はマスクやメガネで物理的にブロックし、帰宅後は玄関で服の花粉を払い、すぐに洗顔とうがい、鼻うがいをして刺激物質を洗い流す習慣をつけてください。
また、症状が本格化する前に早めに耳鼻科等の医療機関を受診し、適切なお薬で症状をコントロールすることも自律神経の保護に繋がります。
「自律神経の『冬モード』からの切り替え遅延」へのケア:朝の太陽光と「ぬるめの朝シャワー」でスイッチを入れる
冬の間は、寒さに耐えるために交感神経が強く働く「冬モード」の自律神経になっています。
春への切り替えがうまくいかないと、日中に副交感神経が残ってしまい、強いだるさや「目の奥の疲労感」が抜けない原因になります。
体のスイッチを冬から春へスムーズに切り替えるため、朝起きたらすぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。
さらに、40℃前後の少しぬるめのシャワーを30秒ほど手足や首の後ろに浴びると、交感神経が心地よく刺激され、活動モードへの切り替えが滑らかになります。
「冬の乾燥で傷んだ粘膜の回復遅延」へのケア:ビタミンAの摂取とこまめな潤い補給
冬の乾燥によってダメージを受け、薄く傷んだままの鼻や喉の粘膜は、春の冷たい空気や異物の刺激に対して非常に敏感になっており、自律神経の反射を狂わせる原因になります。
粘膜の修復を早めてバリア機能を回復させるために、粘膜の健康を保つ「ビタミンA(β-カロテン)」を豊富に含む食材(ニンジン、カボチャ、ほうれん草、卵など)を積極的に食事に取り入れましょう。
合わせて、こまめに常温のお水を口に含んで粘膜の乾燥を防ぐことも、バリアの回復を強力に後押しします。
まとめ:季節に振り回されない健やかな体へ
季節の変わり目に現れる心身の不調は、決してあなたの心が弱いからでも、単なる怠けでもありません。
目まぐるしく変化する気温や気圧、外部の環境に対して、あなたの身体(自律神経)が体を何とか一定に保とうと、裏側で一生懸命に戦ってくれている確かな証拠なのです。
まずは、今回ご紹介したご自身の今の時期に合う簡単なセルフケアを、日常の小さな隙間時間から取り入れてみてください。
頑張ってくれているご自身の体を、優しく労わってあげることから始めましょう。
そして、もし
「自分一人だけのケアでは改善が追いつかない」
「毎年やってくるこの辛さから早く解放されて、季節の美しい移り変わりを心から楽しめるようになりたい」
と感じたら、いつでもお気軽に池田市のエジリカイロプラクティックさかえ鍼灸院にご相談ください。
自律神経の通り道をきれいに整え、季節の変化をストレスではなく、心地よさとして受け止められる健やかな体へ。
私たちは、あなたが季節に左右されず、一年中を笑顔で快適に過ごせるよう、技術と知識のすべてを尽くして全力でサポートいたします。

著者紹介 江尻俊
1997年業界入り、2008年開業。カイロプラクティック・オステオパシーを学ぶところから始め、その後鍼灸、その他の施術法を数多く学び、現在では、体・心・栄養のすべてからアプローチする独自の施術を確立し、自身が自然療法で救われた経験を原点に、お子様からご高齢の方まで、一人ひとりの不調をサポートし続けている。


