自律神経失調は意外と男性にも多い! 症状とその対処法

自律神経失調症は女性に多いというイメージがあるかもしれませんが、実は男性にも多い病気です。

この自律神経失調症には、交感神経と副交感神経が深く関わっているのをご存じでしょうか。

この記事では、自律神経である交感神経と副交感神経の働き、自律神経に乱れが生じたときに起こる症状と、男性に多い不調の理由からその対処法についてご紹介していきます。

自律神経について解説

自律神経”という言葉は知っているけど、どんな働きをする神経なのか、説明できる方は少ないかもしれません。

まずは自律神経の働きについて解説していきます。

交感神経の働き

交感神経”は自律神経系の末梢神経です。

対となる副交感神経と拮抗してさまざまな内臓をコントロールしています。

交感神経が優位になると、血管の収縮を促すことから血圧を上昇させたり、心臓血管系に働きかけ心拍数が上昇したりするなど、身体を活発に動かします。

加えて、副腎髄質の細胞からアドレナリンの分泌を促す作用ももっており、身体を動かすための身体環境を整える役割を担っています。

交感神経はやる気のスイッチと認識するとわかりやすい部分もあり、活動的な毎日を過ごすために機能する重要な神経です。

副交感神経の働き

副交感神経”は体を休めるために重要な役割を果たしています。交感神経とは逆で、睡眠やリラックスをつかさどる神経です。

副交感神経が優位になると、血管が弛緩して血圧を低下させたり、神経が静まり眠くなったりするなどします。

ストレスや不規則な睡眠などの影響を受けやすく、乱れやすいのがこの副交感神経です。

自律神経の乱れによって起こる症状

自律神経が乱れると慢性的な疲労感をはじめとした、さまざまな不調を発症します。

ここでは身体の症状=身体的症状と、

心の症状=精神的症状

に分けて見ていきます。

このような症状でお悩みの方は、自律神経が乱れている可能性があります。

身体的症状

  • 不眠
  • 動悸
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 手足のしびれ
  • 口やのどの不快感
  • 多汗
  • 胃腸の不調

など。

精神的症状

  • 情緒不安定になる
  • 不安感を覚える
  • 感情の起伏が激しくなる
  • 落ち込みやすくなる

など。

男性に多い不調の理由7選

睡眠不足

睡眠は生活水準を維持する上で最も重要な要素の一つ。

睡眠中はさまざまなホルモンの分泌が活発になり、新陳代謝が盛んです。しかし、睡眠が十分でないとホルモンの分泌が不十分になり、新陳代謝が十分に進まなくなる可能性があります。

日付が変わる12時迄に布団に入りましょう。どうしても夜寝れない人は疲れて寝ないといられなくなるくらい日中に運動してみるのも一考です。

過労

過労により生活のリズムが乱れるとさまざまな弊害が起こります。ご自分の体調と相談して、しっかり休むことが重要です。

疲労というのは少しづつ溜まってくるので、症状が出るまでなかなか気付けません。

特に男性はちょっとしんどいくらいでは自分の身体に目を向けない方が多いのでなおさらです。

うつ病の原因で80%は疲労。という話もあり、過労は侮ってはいけません。

ストレス

ストレスは自律神経の働きを乱し、睡眠や腸での栄養吸収などあらゆる面で悪影響を及ぼします。

ストレス状況が長く続くという事はカラダが常に戦っているということ!

戦いっぱなしな毎日だといくら体力のある人でももたなくなってくるのは当たり前。

常にストレスがかかっている環境であれば、労働環境の見直しや生活環境の改善が必要です。

食生活の乱れ

食生活の乱れは、体に必要な栄養素の不足を招きます。

自律神経の乱れというとメンタル的なものと認識されやすいですが、実は栄養不良から起こる場合も珍しくありません。

疲れた体をキチっと修復出来ないまま使っていると、自分の身体に鞭を打って働くことになるのでそうすると不要な力が体にはいり緊張状態から抜け出せなくなります。

また栄養を管理しようとした時に、一般的に思い浮かびやすいのはカルシウムやミネラル、ビタミンではないでしょうか。

それらは当然必要な栄養素なのですが、意外に忘れられているのがタンパク質です。

日本食はおにぎりや麺類などで一食を澄ましていると糖質ばかりを取ってしまい、実はタンパク質が足りないといった方は非常に多いです。

ビタミン・ミネラル・たんぱく質。

もう一度ご自身の食生活を見直してみて下さい。

スマホ・PC

スマホやPCの操作は光(ブルーライト)の刺激により交感神経を活発にする作用があります。隙間時間などでスマホをチェックするクセがある人は特に注意しましょう。

目に疲労が溜まると首・肩も固まってきます。

前傾姿勢も多くなるため姿勢も崩れやすいので注意しましょう。

運動不足・過多

運動不足によって体に酸素が十分いきわたらず、自律神経の乱れが発生することも。

全身に酸素がいきわたることはとても重要で、活発に新陳代謝がおこなわれるポイントにもなっています。

一方、運動のし過ぎでも副交感神経の働きが鈍くなるため、やりすぎには気を付けてください。

呼吸の問題

呼吸で自律神経の働きが乱れるケースもあります。代表的なのが睡眠時無呼吸症候群という病気です。普段猫背になりがちな人や、ストレスで呼吸が浅くなりがちな人も自律神経が乱れやすい傾向に。腹式呼吸のような深い呼吸法が効果的な場合もあります。

忙しかったり疲れすぎたりしていると口呼吸になってしまいます。

ふとした時に口呼吸になっていることに気付いたら鼻呼吸をするように心掛けてみて下さい。

自律神経を整える対処方法

自律神経を整えるためには、日ごろの生活習慣を見直すことが大切です。加えて、見直した生活習慣を継続的に維持することも頭に入れておきましょう。

休息を十分取る

休息を十分に取ることが最も重要な課題かもしれません。無理に仕事を続けるよりは、体力が許す範囲で仕事量を調整するのが現実的な場合もあります。ご自分の身体と相談しながらしっかり休息を取りましょう。

ストレス解消するコツをつかむ

カラオケで声を出してストレスを発散する(最近一人カラオケに行く人増えてますよね)

一人の時間を確保する(釣りなど)

疲れるまでスポーツをする(やはり男は身体を動かす!)

夜中のドライブ(いつもは混んでる道をスイスイ走れるのは快感)

一日中寝る(いつもよく働いてるからご褒美)

スポーツ観戦(集団で大声を出すことは効果的)

など、人それぞれストレスの解消方法は異なります。自分なりのストレス解消法を探り、コツを見つけて下さい。

食生活を見直す

食生活を見直し、肉・魚や野菜といった栄養バランスに配慮するのがポイント。

ビタミンやミネラル・たんぱく質に配慮したメニューで食事をすることをオススメします。

また食べ過ぎも要注意。食べ過ぎが自律神経に負荷をかけた結果、腰痛など関節の痛みに繋がっていく事もよくあることです。

腹式呼吸で呼吸法を整える

呼吸が浅くなってしまうと、体に酸素がいきわたる呼吸法を忘れてしまうことも。意識的に腹式呼吸をすることで呼吸のリズムが整うケースがあります。

腹式呼吸がよくわからないという方は、鼻呼吸を意識するだけでもOKです。

姿勢や座り方なども、どの状態でいる時が呼吸をしやすいか?

というのを自分で確認しながらみつけてみるのも面白いですよ。

気持ちにゆとりを持つ

気持ちにゆとりがないと焦りがでて、さまざまなことをマイナスに捕らえがちに。

冷静に物事を捉え、修正するゆとりを持つといいでしょう。

予定がタイトでつらい場合はスケジュールの見直しをするなど、自分のペースに合わせた調整が必要です。

専門家に相談する

仕事が忙しすぎる場合は、コンサルタントなどに相談して仕事の量や勤務時間を見直すか、心療内科などでしっかり休めているか確認が必要な場合もあります。ワーカホリックなど休息の感覚自体が麻痺しているケースもあるため注意してください。

身体の歪みや緊張をとる

身体のバランスが崩れていると自律神経失調症の原因になります。

小さい不調を重ねて大きな不調になる前に、身体の歪みや緊張をとることも重要。

自律神経失調はメンタル的な物だけではありません。肉体疲労や構造的な歪みから神経の連絡が悪くなり、徐々に進行していっているものも多いです。

専門家に相談してみるといいでしょう。

まとめ

自律神経の不調は女性だけの問題ではありません。男性にも多い不調です。

ここにご紹介した対処法を実践して早く不調を解決し、生き生きとした人生を送って下さい。自分のベストで毎日を暮らせないのはもったいないです。

ご自分だけで対処するのが難しい場合には、専門家に相談するのも一つの手段。心身ともに疲労する前に、お気軽にご相談ください。

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