アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎の定義ってわかり難いですよね。

日本皮膚科学会のガイドラインでは

「アトピー性皮膚炎は、増悪と寛解を繰り返す掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」

となっています。

 

アトピー素因とは

気管支喘息

アレルギー性鼻炎

アレルギー性結膜炎

家族歴

Ige抗体を作りやすい素因

とあります。

 

これでは何だかよくわからないので当院では

 

アトピー性皮膚炎とは

何らかの原因で起こった皮膚のバリア機能障害を回復できずにいる状態

と考えています。

その原因とは多因子性であり

よく

アトピーの原因は○○だ

○○さえすればアトピーは治る!

といった文言を見かけますが、何か一つの事柄で言い切ってしまえるような甘い話ではありません。

答えはいつもシンプルである

と考えていますが、その原因は人それぞれに違いがあるでしょう。

 

乳児の場合、おもに頭と顔にできやすいです。

頭・目のまわり・ほお・口のまわり・耳のつねけ(耳切れ)・首 に出やすいです。

発疹は左右対称に出てひどくなると、体や手足にも湿疹が出ます。

乳幼児の場合 2カ月以上続く場合、アトピー性皮膚炎と判断します。

 

小さい子供の場合は 湿疹がひどくなって身体の広い範囲から浸出液が出続けると危険で

時には入院が必要になる場合もあります。

また かゆみで眠れない事が続くと 成長障害を起こす場合もあります。

 

 

幼児・学童の場合、身体や手足の関節の内側に現れやすいです。

首、ひじの内側、外側・手首、ひざこぞう、膝の裏側・足首に出やすいです。

皮膚が乾燥して白っぽい皮膚の断片を伴った盛り上がった発疹ができることもあります。

 

昔はアトピーは大人になると治ると言われていましたが

だんだん成人のアトピー患者数は増え続けているようです。

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