腰椎ヘルニア 西洋医学的対応

保存療法
基本的には腰が痛む姿勢を避けるように徹底します。
痛みが激しい時は 一番楽な姿勢で安静にすることが第一です。
横になり、軽く脚を曲げて寝たり、仰向けで膝の下に座布団やクッションをあてて膝を立てると楽になります。
薬物療法
痛みをコントロールするための薬物を服用する方法です。
消炎鎮痛剤(痛み止め)は通常は非ステロイド性ですが症状が重い場合、ステロイド剤を使用します。
他に、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤や、ストレスからくる腰痛に効果のある、抗うつ薬、抗てんかん薬、精神安定剤の使用のこともあります。血液改善薬・漢方薬・ビタミン剤の処方の場合もあります。
装具療法
腰まわりに装具を取り付けることで、負担や痛みを軽減します。
コルセット・ベルト・サポーターなど。
運動療法
適度な運動を行うことで、筋肉、靭帯、骨などの組織を強くしたり、老化を遅らせたりすることで腰痛の改善をはかります。激しい腰痛がある時は 安静にしていることが原則ですが、痛みが和らいで動けるようになってきたら、無理のない範囲で体を動かしたほうが回復が早いことが分かっています。
牽引療法
専用の装置を使って、腰を牽引し、腰椎の骨と骨の間隔を広げる療法です。
温熱療法
腰を温めることとで血行を促進し、炎症や痛みの元となる疲労物質を流れ出て行き易くします。痛みが和らいだり、回復が早まったり、また筋肉が柔らかくなる為腰椎にかかる負担が減ります。電気・超音波・ホットパック。入浴、カイロ、腹巻、サポーターなど。
電気・レーザー療法
腰に電気流して、その刺激で様々な効果を得る方法。血行改善を図ります。弱いレーザー光線をあてて痛みを軽減させたり回復を早める方法もあります。
神経ブロック療法
神経の経路を一時的に遮断して痛みを感じなくさせる方法です。局所麻酔や副腎皮質ステロイド剤を患部に注射します。
手術療法
保存療法を一定期間行っても症状が改善しない、もしくは悪化している場合
排尿・排便障害や 足に強いしびれ、マヒ、筋力の著しい低下がある場合
これらの場合は手術を検討します。
後方椎間板切除
背中から切開し、ヘルニアを摘出します。
椎間固定術
ボルトなどで骨を固定します。
MED(内視鏡下腰椎椎間板摘出術)
内視鏡下で椎間板ヘルニアを摘出する手術です。
PELD(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)
直径7ミリのの微小内視鏡下で椎間板を摘出する手術です。
PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)
椎間板に針をさしその中を通してガラス繊維をいれ、先からレーザー光線をあててヘルニアの圧迫力を下げる手術です。

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